最低賃金が約3万円!

日本に住んでいると、

「この国の労働環境はどうなっているんだ!」なんて思ってしまうことがありますよね。しかし、世界にはもっと悲惨な国があるのです。

そうです。

私の住んでいる国コロンビア共和国です。

2017年の国際労働組合総連合の調査で

『世界で最も労働環境が酷い国』が発表され、ワースト10か国の中にコロンビア共和国が選出されたのです。

どの国も、人権、労働条件を交渉できる権利、ストライキの権利、権利保護のための適正な手続きを実行する組織を結成する権利などの項目を評価し、深刻な問題を抱えています。

2017年と少し古くなってしまいますが、

コロンビア共和国が選出された理由としては、企業による労働組合員への脅迫、解雇、最悪の場合、殺人などが頻発しているからだそうです。

実際に住んでいるからわかる、リアルなコロンビアの労働環境についてご紹介します。

 コロンビア共和国の労働について考えた際に、真っ先に思いつく問題が賃金の安さです。2017年、コロンビアの最低賃金は月約82万ペソ(交通費含む)=約3万円と定められていました。

 ※毎年少しずつ最低賃金を上げていく努力は政府はしているのですが。。。

コロンビア共和国は新興国の中では先進国に近いレベルまでインフラ、生活レベルが発展しており、さほど安くない物価のことを考えた場合、この最低賃金は非常に安いと言わざるを得ません。

例えば、家賃1万5000円(安いアパートや安く収まる地域に住んだとして)で、食費1万円だとして、1人暮らしで生活していくのに少なくとも2万5000円は必要になります。そのためコロンビアで、最低賃金の3万円で1人暮らしをするのはなかなか厳しいのが現状です。

コロンビア共和国ではその労働者の持つ教育、スキル、職業によって非常に大きな賃金格差があるということです!

平成28年賃金構造基本統計調査によると、日本の大卒・大学院卒の平均月収は25~29歳で約26万円、高卒だと約22万円。

当然ながら日本でも、労働者の教育、スキルによって賃金に変化はあります。

最低賃金で働いている多くのコロンビア人がいる一方で、その数倍~数十倍の賃金をもらっているコロンビア人もいます。

たとえば、100万ペソ(約3万6000円)の賃金で働いているウエイターがいる一方で、230~330万ペソ(8万4000~12万円)の賃金で働いているITエンジニアがいるのです。

裕福な家庭出身のコロンビア人ほど私立大学に行く傾向があり、大学での教育とそこそこの賃金を得られるエンジニアなどの職種についている傾向があります。

また、コロンビアでは数ヶ月ごとなど期間を区切った契約社員として働いているコロンビア人が多いのが特徴です。

また、政府の援助も日本に比べると数少ないので、個人事業主として働く人も多いのが現状です。私もその中の一人です。

つまり就職活動をして無事に働くことができたとしても

契約更新後に再度就職活動をしなければなりません。

確実に長期的な就職をできるかわからない不安定な面があります。

また契約社員でもない日雇いのような仕事をして働いているコロンビア人も多く、

路上での物売り等の不安定な雇用形態で働いている人も多いのが現状です。

コロンビアの労働環境は安い賃金、賃金格差、不安定な雇用など多くの労働者にとっては決していいとは言えないのが現状です。

多くのコロンビア人が就職を求めて他国に出稼ぎに行っている話もよく耳にします。

日本では今現在も、長時間労働を強いるブラック企業が問題になっていますよね。

ただ、労働環境は国が変われば事情も大きく変わるものです。

ですが、これからの時代どの国にいても個人のレベルアップをより一層高め、自分の身は自分で守る事を考えてしっかりと勉強していきましょう。

終身雇用が崩壊し、より一層個人の評価が高くなってきた時代ですから。

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